今野敏メモ⑥ 潜入捜査シリーズ ※ネタバレあり

◆潜入捜査シリーズ (旧題:聖王獣拳伝シリーズ)

警視庁捜査4課<現在は組織犯罪対策部暴力団対策課に再編>のマル暴刑事・佐伯涼が主人公。暴力団を憎み、容赦な仕打ちで構成員を時に死にも追い込んできた佐伯は、突如「環境犯罪研究所」に出向となる。そこは環境庁の下部組織で、環境汚染、環境破壊といった“環境犯罪”に対して、悪質な環境破壊者には独断で処分していい権限を与えられている。環境犯罪に暴力団が絡んできており、暴力団を憎む佐伯が目をつけられたのだ。警察ではないため、銃は携帯できない。しかし、佐伯は暗殺者の血筋を受け継いでおり、佐伯流活法という、武術と医術を併せ持つ独特の体術の使い手だった。その術を武器に、暴力団に狙われた企業に潜入し、組織壊滅に挑む。

1作目「聖王獣拳伝」というタイトルは、編集部がつけた、「流行っている文字を全部並べてやれ、という編集部の悪にりがすごい」と新書版あとがきで今野が明かしている。

潜入捜査(旧題:聖王獣拳伝 1991年5月 2008年6月の新書版で改題) ※読了(2021年2月刊行の「新装版」にて。実業之日本社文庫創刊10周年記念で発売に)

排除 潜入捜査2(旧題:聖王獣拳伝2 1992年4月 2008年10月新書版 2021年4月新装版)

処断 潜入捜査3(旧題:覇拳聖獣鬼 1993年4月 2009年1月新書版 2021年6月新装版)

罪責 潜入捜査4(旧題:覇拳必殺鬼 1993年10月 2009年4月新書版 2021年8月新装版

臨界 潜入捜査5(旧題:覇拳飛龍鬼 1994年8月 2009年9月新書版 2021年10月新装版)

終極 潜入捜査6(旧題:覇拳葬魔鬼 1995年3月 2009年11月新書版 2021年12月新装版)